ごめんなさい(ノД`)・゜・。
なんと3か月もブログ放置してました。ははは(*´Д`)
おまけに
BLの萌えを吐くという題名をつけていながら今回の感想は BLではありません~(*´Д`)
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臓器売買をめぐる話。 ギフト±

このお話の中に、常々考えてきた命題がぎゅっと詰まってて感想を書かずにはおれません。
ということで~BLではないのですが、是非興味をもった人には読んでもらいたいです。
絵も非常に美しく、素晴らしい作品です。

(只…題材があれなのでエログロが苦手な方とか未成年者にはお薦めしません。)

ではいきなりですがネタバレを含みますのでご注意ください~♡
簡単に言うなら

悪人から生きたまま臓器を取り出し必要な人に移植して役立てる、組織の中の女子高生が主人公…なお話です。

私は海外ドラマが大好きです。

で、海外ドラマの中に「デクスター 警察官は殺人鬼」(…なんてダサい邦題なんだ…でも的確です。)というドラマがあります。
このドラマでは、殺害欲求を抑えられないシリアルキラーで鑑識のデクスターが警察では捕まえられない、狡猾な凶悪犯のみを捕まえて部屋で監禁し、次々と殺害していく…のです。

普通に暮らしている人々の中で凶悪な人間のみを選び殺害する

生きても良い人間、悪い人間、それを判断することは善なのか悪なのか。

デクスターは 自分は殺人鬼という己の性に 凶悪犯だから殺しても良いんだと理由をつけているにすぎないと常に葛藤し、悩み苦しんでいました。

しかしこの漫画はそこに臓器移植”という手段を持ってくることで読者に対し、殺人に価値を見い出させるのです。
自分以外の人間を人と思わない悪な人間は存在するのだから確かにありかもしれない…と思ってしまうのが怖い。

現実かもしれない恐怖の世界。

この漫画に興味を持ち、かつ面白いと思った人は「中国 法輪功 臓器狩り」で検索するとこの臓器を狩るという漫画が現実かもしれないとおののくかもしれない。

中国では近年 法輪功という宗教団体が弾圧されていて臓器を摘出されているとかいないとか…。まさか現実にそんなこと有るはずない…とも思えるのですが、実際、残酷な方法での拷問は確かにあるようで、逃げてきて亡くなった方の写真なども流布していますので全くの眉唾ではなさそうです。

そしてまた、
臓器移植のために売られている子供達が居るという事実、
イスラム国での性奴隷の売買、
中東、アフリカでの強制的な子供兵の動員
カースト制度やイスラム世界での女性への性暴力

日本にいては驚愕するしかない残酷で酷い話は現実の現在の世の中にも腐るほどあるのです。

この漫画を単なる漫画と私が片付けられないのはそこにあります。

日本人が『こんなこと現実にはないよな~…これってファンタジーでしょ?』…と思うような事が世界には実際にはあるとい事実。法治国家の日本ではあり得ないかもしれませんが、世界のどこかでは闇で行われている可能性は全くないとは言えない…と思えるのが恐ろしい。

そしてそこには必ず被害者が居ます。
その被害者は弱い子供や女性が大多数です。

だから 臓器のために人間を生きたまま解体するという所業の善悪は抜きにして命は大切なんだと訴える主人公の女子高生の主張に私は心を打たれます。

GIFT1


命は神様からの贈り物。他の人間を害するものに生きている存在価値はない。
だからその存在価値の無い命をより良い形で 臓器移植を待っている人間に再分配する。


この主張は常識的に生きている人にとっては受け入れられない事かもしれません。

ただ…

私は残酷な事件の内容を知る度に そんな人間は死ねばいいのに…と思っていましたので、クズ人間が世の中の善良な人の役に立つならそれも良しだと思えてしまうのです。

この漫画の中ではそんなクズ人間はに例えられます。

漫画の中ではこう語られます。

「何故”鯨”かって?
彼は共食い つまり殺人という行為により
”人権”を壊したからだ。
人権は一人一人が持ってるものだって!?
そんなワケないだろ!?
さっきも言ったけど”人権”てのは”ルール”がだよ。
人権(ルール)を壊した奴が 今度は”人権”に守ってもらおうなんて
虫のイイ話だと思わないか!?
人権を壊した時点で人間社会にいる権利を失う。
そして”鯨”に 自然に還るんだよ
僕たちが捕るのはそういう”鯨”だ。
人間が生きていくために--------


GIFT2


「とっていい鯨と悪い鯨」
この漫画での人間の区別は凶悪な犯罪や事件を見るたびに正しいと思えてしまいます…。
(ただ、この発言をしているタカシは組系会長の息子というような設定なので単なる臓器を狩るための方便なのかもしれませんが)

考えてみたら鯨も知性があるから殺したらダメだというのがグリンピースの主張なわけで、この人たちの主張も 殺しても良い命と悪い命がある」のだと言っているにすぎません。

『ギフト± 』の作者、ナガテユカさんが何を問題にしてどう考えてきたか…

上記のフランスの人権宣言の引用部や捕鯨問題、臓器移植、移民問題などの記述を思うと、多分同じように人間の所業や業、倫理的なあり方とか世の中の動向を考えて心を痛めたり考えたりしてきた人なんだなぁ…と思えます。

心の優しい清い人間は歴史上 いろんなところで感動的な話を残しています。
私もそうした人たちは心から賞賛し、そんな人になりたいと(思うだけは)…常々思ってはいます。
そしてまた良い人達だけではなく、私のように良い人に憧れインスパイアされながら、自分では何も出来ず、動こうとせず、ただひたすら人生を平凡に生きる人達もいます。

そして世の中の大部分の人々は 平平凡凡に生を生きていくものなのだと思います。

しかし…
そんな人間がたまに悪辣としか思えない人間に出会ってしまう事もあります。

たまたま悪に出会った人が被害者となるのです。

この漫画を読んだ時、私の頭の中に浮かんだのはアメリカドラマの「デクスター」ともう一つありました。
『DEATH NOTE』(デスノート)です。

『DEATH NOTE』は最初設定が非常に面白くてどんな結末を迎えるのかすごく楽しみでした。
とても面白かったのですが、ただ私にはやはり一つの不満が残りました。
ライトが徐々に悪を体現するかのように悪辣な雰囲気に変化してしまった事です。

やはり 人間の善悪を決めるのは神。

それを模したものは次第に人間として悪辣になり最後には裁き…という結末なんだな…と。

ただ、それ以外にどういった結末を用意したら私が満足したのか自分の中でもまだ答えは出ませんが…


『ギフト±』の作者であるユカさんはどういう展開や結末を用意してくれるのでしょう。

タカシの用意してくれた人権に対する答え。
それを主人公の環はどう受け取っていくのでしょう。
環は徐々に変化してきましたがそれは人間性の目覚めとなり、タカシの用意している答えとぶつかっていくのかな…
どんな答えにしろ 人は千差万別なのでどう展開していくのか楽しみには違いありません。


この漫画はどうしても興味本位でエログロに分類されてしまい、出版社の力も弱いようで内容が素晴らしい割には話題になっていないようです。
実際私が手にしたのも 読み放題に1.2巻が入っていたから 全くの偶然です。
絵が美しくても 最近はBL意外読む気力がわかなかったのですが、これはページを少しめくっただけで読み進める気になったのは最近の私にとっては奇跡的です。
この巡り合わせには感謝したい。

まぁ、私のように変に理屈をこねまわさずともサスペンスとして十分に楽しめます。

地下社会で極秘裏に行われる“臓器売買"の闇に迫る衝撃作

是非ご一読ください(´・ω・`)

じわじわと人気も出ているようで、重版を重ねているようですが、もっと有名になってもおかしくない素晴らしい作品だと思います。
まだ現在、5巻までしか刊行されていませんので、これから先どうなるのか非常に期待しています。

 (2018年の10月時点では電子で既に13巻まで出版されています。)


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